Swissbit、ベルリン工場にSiPの生産ラインを新設し製造能力を拡大

25/10/2022

日本・東京、2022年10月25日 - 産業向けフラッシュストレージ製品の独立系メーカー・Swissbit(日本法人:スイスビットジャパン株式会社、東京都新宿区、代表取締役 友森 健一郎)は、独ベルリンの製造拠点において戦略的な拡張計画を続けており、このたび、電子部品の生産に向けて新たな半導体パッケージングラインを開設したことを発表しました。

新しい製造ラインは、既存ラインを大きく上回る生産体制を備えており、稼働効率は平均で最大50%向上します。このラインは、超小型e.MMCを含む高集積メモリソリューションの完全自動化生産に使用されます。また、Swissbitは新設備の導入によって、BGA(ボールグリッドアレイ)などのはんだ付け部品を小ロットから大量生産まで対応可能な欧州で数少ない企業となり、最大で月3百万個の生産が可能です。これらの電子部品は、特にオートメーション、自動車およびネットワーク分野で使用されています。

Swissbitはパッケージングや検査装置といった各種機器の導入によって、生産能力の大幅な拡大を図っています。2008年以降、Swissbitは生産・製造をベルリン拠点に集約しており、2019年末には20,000m2超の土地に新たな施設を開設しました。現在、ベルリンの製造拠点では250人の従業員が働いており、その数は増加しています。

SiP(システムインパッケージ)部品の新たな製造ラインは、15基の機械およびコンベヤーシステム、バッファー、ローディング&アンローディングステーションなどの各種装置で構成されています。Swissbitでは、高度に自動化されたラインによって、e.MMCシリーズのEM-30を中心にさまざまなメモリ製品を生産しています。e.MMCシリーズのEM-30は、産業グレードの3D NANDを搭載した、最大256GBのメモリ容量をもつ153ボールのBGAモジュールです。直径わずか0.25mmのはんだボールの取り付けに必要なボーリング工程も、生産システムによって完全自動化されています。また、この製造ラインは、最高のトレーサビリティー基準を満たしており、これによって信頼のおけるサプライチェーン全体にわたり部品の完全な把握と追跡が担保されています。

Swissbittの新たな製造ラインは、広範な試験と認定ラウンドを経て、現在フル稼働しています。

 

消費者、ベルリン拠点そして半導体業界に向けた強力なメッセージ

 

SwissbitでAPATS部門(先端パッケージング、組み立て&テスト・ソリューション)のゼネラルマネージャー兼ベルリン製造拠点マネージャーを務めるLars Lustは、「新たな製造ラインは、生産工程を完全にコントロールすることで、製品の最高品質を保証する、という当社の戦略的計画の根幹を構成しています。私たちは、チップからパッケージ、モジュール、ファームウェアそして製造技術に至るまで、完全に最適化された設計が可能で、その結果、欧州において他に類を見ない各種のサービスを提供することができます」としており、加えて「e.MMCやNVMe BGAなどの非常に複雑なBGAを、サードパーティーのメーカーによるサポートなく完全に独立生産する能力は、世界中のお客様にとって、ますます重要になっています。Swissbitは、信頼のおけるサプライチェーン、完全なトレーサビリティーや厳格な安全仕様の遵守などの要件を保証し、自社のリソースだけで製品を提供することができます。ベルリン製造拠点への投資は、同拠点の立地面での重要性と、そして地政学的な課題や危機に直面している欧州半導体業界の強化を目指す当社の意欲を反映するものです」と話しています。

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